葬儀の流れをわかりやすく解説。初めてでも安心な手続きと準備

大切な方が亡くなった際、悲しみの中で多くの手続きや準備を同時に進めるのは大変な負担となります。何から手をつければ良いか分からず、漠然とした不安を抱える方は少なくありません。

この記事では、逝去直後から葬儀後の法要まで、時系列に沿って具体的な流れを分かりやすく解説します。事前に全体像を把握しておくことで、落ち着いて故人を見送るための準備が整います。

目次

まずは葬儀全体の流れを時系列で把握

葬儀全体の大きな流れは、ご逝去から安置、通夜、葬儀・告別式、そして火葬・収骨を経て初七日法要まで、いくつかの重要な段階に分かれます。地域や宗派によって細かな違いはありますが、一般的には5段階から7段階のステップで進みます。

いつまでに何をすべきかという全体像を俯瞰しておくことで、急な判断を迫られた際も慌てずに対応できるようになります。まずは基本的なスケジュールを確認し、葬儀完了までの見通しを立てることから始めましょう。

「ご逝去から葬儀後まで」の基本的な流れ

葬儀の基本的な流れは、病院などでのご逝去から始まり、遺体の安置、葬儀社との打ち合わせ、通夜、葬儀・告別式、火葬、そして初七日法要と続きます。これらの一連の儀式を終えるまで、通常は3日から5日程度の期間を要します。

各工程にはそれぞれ大切な意味があり、遺族が行うべき役割も異なります。以下のリストで、一般的な葬儀のステップを時系列に整理しましたので、自身の状況に合わせて確認してみてください。

  • ご逝去と遺体の搬送・安置
  • 葬儀社との詳細な打ち合わせ
  • お通夜の執り行い
  • 葬儀・告別式と出棺
  • 火葬・収骨および初七日法要

一般的な葬儀の日程と日数の決め方

葬儀の日程を決める際は、火葬場の空き状況、寺院や僧侶の都合、そして親族が参列しやすい日かどうかを総合的に判断して決定します。一般的には、逝去の翌日に通夜、翌々日に葬儀・告別式を行うスケジュールが最も多く選ばれています。

友引などの暦を気にする地域もありますが、最も優先すべきは火葬場の予約状況です。希望の日程が埋まっている場合は、1日から2日程度日程をずらすことも珍しくありません。

【逝去から通夜まで】葬儀の詳しい流れ

ご逝去からお通夜までの期間は、非常に短時間で多くの決定を下さなければなりません。遺体の搬送から安置、葬儀社との打ち合わせまで、分刻みのスケジュールになることも多いため注意が必要です。

この期間に誰を呼ぶか、どのような規模で葬儀を行うかを決めることが、その後の進行をスムーズにする鍵となります。まずは最低限必要な手続きを優先し、葬儀社のサポートを受けながら準備を進めましょう。

ご逝去直後からご安置までの手続き

病院などで亡くなった場合、まずは医師から死亡診断書を受け取ります。その後、自宅や専用の安置施設へ遺体を移動させる必要がありますが、病院に長く留まることはできないため早めの対応が求められます

安置が完了したら、枕飾りの準備を行い、遺体が傷まないよう適切に管理します。ご安置は故人と落ち着いて過ごせる最後の大切な時間となるため、心穏やかに過ごせる環境を整えることが大切です。

葬儀社への連絡と遺体の搬送依頼

逝去後は速やかに葬儀社へ連絡し、遺体の搬送を依頼します。事前に葬儀社を決めていない場合は、病院から紹介された業者へとりあえず搬送だけを依頼することも可能ですが、費用面での確認は怠らないようにしましょう。

搬送にあたっては、目的地となる安置場所を明確に伝えておく必要があります。深夜や早朝であっても、ほとんどの葬儀社は24時間体制で対応してくれるため、落ち着いて電話で状況を説明してください。

葬儀社との打ち合わせで決めること

安置が済んだら、葬儀社の担当者と具体的な葬儀内容を決定します。ここでは、葬儀の形式(一般葬や家族葬など)、予算、祭壇のデザイン、参列者の人数予測や料理の手配などを詳しく話し合います

打ち合わせ時には、見積書の内容を一つずつ確認し、追加費用の有無を明確にしておくことが重要です。故人の遺志や家族の希望をしっかりと伝え、納得のいくプランを立てるように心がけましょう。

関係者への訃報連絡と準備の進め方

葬儀の日程が決まったら、親戚や知人、故人の職場、町内会などへ訃報連絡を行います。連絡漏れがないよう、あらかじめ作成しておいた連絡先リストを活用すると、混乱の中でもスムーズに作業が進みます。

電話での連絡が基本ですが、状況に応じてメールやSNSを併用することもあります。伝えるべき内容は、通夜・告別式の日時と場所、香典や供花を辞退するかどうかなどの基本情報です。

故人との別れを偲ぶ納棺の儀とは

納棺の儀とは、遺体を清めて装束を整え、お棺に納める大切な儀式です。親族が集まり、故人の愛用していた品を副葬品として一緒に入れることで、現世との最後のお別れを丁寧に行います。

最近では専門の納棺師による「湯灌」を依頼するケースも増えており、故人を美しい姿で送り出すための配慮がなされます。この儀式を通じて、遺族が死を受け入れ、心の整理をつける場としての役割も持っています。

お通夜の一般的な流れと喪主の役割

お通夜は通常、夕方の18時頃から始まり、僧侶による読経、焼香、喪主の挨拶、通夜振る舞いの順で進行します。喪主は受付での応対や、儀式の最後に参列者へ向けた感謝の言葉を述べるという重要な役割を担います。

参列者が焼香を行っている間は、遺族は席を立たずに静かに見守るのがマナーです。通夜振る舞いは、故人を偲びながら食事を共にする場であり、参列してくれた方々への丁寧なもてなしが求められます。

【葬儀当日】告別式から火葬までの流れ

葬儀当日は、故人との最後のお別れとなる告別式から、火葬場への出棺という最も重要な場面を迎えます。限られた時間の中で、儀式を滞りなく進行させるための細かな段取りが必要です。

喪主として挨拶を行う機会も多く、緊張や悲しみの中でも気丈に振る舞わなければならない場面があります。スタッフの誘導に従い、故人を敬意を持って送り出すことに専念しましょう。

葬儀・告別式の流れと喪主の挨拶

葬儀・告別式は通常1時間から2時間程度で行われ、開式後に読経、弔辞の拝読、焼香と続きます。儀式の最後には、喪主が参列者に対して生前の厚情への感謝を伝える挨拶を行います。

挨拶では、短く簡潔に故人の人柄や思い出を交えながら、参列してくれたことへのお礼を述べます。事前にメモを用意しておいても失礼には当たりませんので、落ち着いて感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。

出棺から火葬場での骨上げまでの儀式

告別式の終了後、親族の手で故人にお花を供え、棺の蓋を閉めて霊柩車へと運びます。これを「出棺」と呼び、火葬場へ向けて故人が出発する象徴的な場面となります。

火葬場に到着後は、最後のお別れをして火葬を行い、その後に遺骨を拾い上げる「骨上げ」を執り行います。二人一組で箸を使って骨を骨壺に収める儀式は、故人との絆を再確認する厳かなひとときです。

火葬後に行う初七日法要と精進落とし

火葬から戻った後は、本来は逝去から7日目に行う初七日法要を、繰り上げて当日に行うのが一般的です。法要の後には、僧侶や参列者を労うための食事会である「精進落とし」を設けます。

精進落としは、葬儀が無事に終了したことを報告し、お世話になった方々へ感謝を示す場です。最近では形式を簡略化することもありますが、故人を偲ぶ会食として大切な意味を持っています。

葬儀後に行う手続きと四十九日法要

葬儀が終わっても、遺族には役所への届け出や遺産整理などの膨大な手続きが待っています。期限が定められているものも多いため、優先順位をつけて一つずつ進めていくことが肝心です。

また、忌明けとなる四十九日法要に向けて、納骨や法要の準備も並行して行う必要があります。心身ともに疲れが出やすい時期ですので、家族で協力し合いながら無理のない範囲で進めましょう。

役所などでの各種手続きと名義変更

葬儀後には、年金、健康保険、生命保険などの各種解約や、不動産・銀行口座の名義変更が必要です。特に死亡届の提出に伴う火葬許可証の取得は必須ですが、多くは葬儀社が代行してくれます。

公共料金の支払い変更やクレジットカードの解約など、細かい手続きも忘れずに行いましょう。これらは14日以内など期限があるものも多いため、早めに必要書類を集めておくことをおすすめします。

項目主な提出先期限の目安
死亡届の提出市区町村役場逝去後7日以内
年金受給停止年金事務所逝去後10〜14日以内
生命保険請求各保険会社お早めに

香典返しや挨拶状の準備とタイミング

香典をいただいた方へのお返しは、一般的に四十九日の法要を終えた「忌明け」の時期に贈ります。香典の金額の半分から3分の1程度を目安に、感謝を伝える挨拶状を添えて品物を手配しましょう。

当日に香典返しを済ませる「当日返し」を選択した場合は、高額な香典をいただいた方へ後日改めて追加の品を贈ることもあります。相手に失礼がないよう、早めにリストを作成して準備を整えておくのがスマートです。

四十九日法要の準備と納骨について

四十九日法要は、故人が仏として極楽浄土へ行けるよう祈る大切な儀式であり、通常はこの日に納骨も行います。お寺への連絡、法要後の会食場所の予約、返礼品の準備などを1ヶ月前には始めましょう。

納骨に際しては、墓地の管理者へ連絡し、彫刻や埋葬の手配を依頼しておく必要があります。この法要をもって遺族は日常生活に戻る「忌明け」となるため、けじめとしての準備を丁寧に進めることが大切です。

後悔しない葬儀にするための事前準備

万が一の時に慌てないためには、生前から葬儀について考えておく「事前準備」が非常に有効です。準備を整えておくことで、遺族の心理的・経済的な負担を大幅に軽減することができます。

自分の希望を伝えておくことは、遺された家族が迷わずに済むための最大の配慮と言えるでしょう。終活の一環として、まずは家族で葬儀について話し合う機会を持つことから始めてみてください。

信頼できる葬儀社の選び方と事前相談

納得のいく葬儀を行うためには、複数の葬儀社から見積もりを取り、対応を比較することが重要です。事前相談を利用すれば、スタッフの丁寧さや施設の清潔感、料金体系の透明性を事前に確認できます。

急な不幸の際に慌てて選ぶと、希望通りの内容にならなかったり、予算を大幅にオーバーしたりするリスクがあります。あらかじめ「ここに頼みたい」と思える葬儀社を見つけておくことが、安心への近道です。

葬儀の形式と参列者の範囲を決めておく

近年では、従来の一般葬だけでなく、家族や近親者のみで見送る「家族葬」や、通夜を行わない「一日葬」など形式が多様化しています。誰を呼び、どの程度の規模で行うかを事前にイメージしておくことが大切です。

参列者の範囲が決まると、会場の広さや返礼品の数、料理の予算などが具体的に決まります。故人が生前に「ひっそりと送ってほしい」といった希望を持っていた場合は、その意向を尊重したプランを検討しましょう。

故人の遺志を尊重するエンディングノート

エンディングノートは、自分の葬儀に対する希望や、連絡してほしい友人のリスト、銀行口座の情報などを一括して記録できる便利なツールです。法的拘束力はありませんが、家族への遺言として大きな助けになります。

形式にこだわらず、自由に思いを書き留めておくことで、家族は迷った際の判断基準として活用できます。自分の最後をどう彩りたいか、感謝の言葉と共に書き残しておくことをおすすめします。

まとめ:流れを理解し落ち着いて故人を送ろう

葬儀は一生のうちに何度も経験するものではなく、誰もが不安や緊張を抱えるものです。しかし、今回解説した時系列ごとの流れを把握しておけば、次に何をすべきかが明確になり、心の余裕が生まれます。

最も大切なのは、形式に縛られすぎることではなく、故人を想う気持ちを持って見送ることです。この記事で紹介した準備や手順を参考に、遺族が納得でき、故人を尊重できる素晴らしい葬儀を実現させてください。

葬儀の流れに関するよくある質問

亡くなってから葬儀まで何日くらいかかる?

一般的には、亡くなった翌日に通夜、その翌日に告別式という流れになり、合計で3日程度かかります。ただし、火葬場や式場の空き状況、寺院の都合などによっては、5日から7日程度かかる場合もあります。

友引の日を避ける風習がある地域では、その分日程が延びる傾向にあります。日程が確定するまでは正式な訃報連絡を控え、まずは関係各所のスケジュール調整を優先させてください。

お悔やみの言葉への適切な返答方法は?

「この度はご愁傷様です」といったお悔やみの言葉をかけられた際は、「恐れ入ります」や「ご丁寧に痛み入ります」と返すのが一般的です。簡潔に感謝の気持ちを伝えることを意識しましょう。

無理に長く話す必要はありませんので、会釈をしながら短い言葉で返答すれば失礼には当たりません。参列してくれたことへの感謝を込め、落ち着いたトーンで対応するように心がけてください。

家族が亡くなった時の忌引き休暇の日数は?

忌引き休暇の日数は、亡くなった方との関係性によって異なり、配偶者の場合は10日間、親の場合は7日間程度が一般的です。会社の就業規則によって定められているため、事前に確認が必要です。

兄弟姉妹や祖父母の場合は3日間程度となるケースが多いですが、遠方の場合は移動日を考慮してもらえることもあります。葬儀の日程が決まったら、早急に勤務先へ連絡し、休暇期間を相談しましょう。

火葬まで24時間以上あけるのはなぜ?

日本の法律(墓地、埋葬等に関する法律)により、原則として死亡後24時間以内は火葬を行うことができません。これは、蘇生の可能性があるかもしれないという配慮から定められた古い規定の名残です。

そのため、亡くなったその日に火葬することはできず、必ず1晩は安置する必要があります。この時間を利用して、家族は通夜の準備や故人との最後のお別れを行うことになります。

霊柩車のクラクションなど風習の意味は?

出棺の際に霊柩車が鳴らすクラクションは、汽笛や鐘の代わりであり、故人の出発を知らせる合図としての意味があります。「この世との別れ」を周囲に告げる儀礼的な行為として定着しました。

最近では住宅事情や葬儀の簡略化に伴い、クラクションを鳴らさないケースも増えています。地域独自の風習がある場合は、葬儀社のスタッフに確認して進めるのが安心です。

おすすめ葬儀社ランキング編集部

「何から手をつければいいか分からない」。そんな漠然とした不安を、具体的な「安心」に変えるのが私の役割です。第三者として、各葬儀社の特徴やメリット・デメリットを公平に分析。専門用語を使わない分かりやすさを徹底し、あなたの「分からない」をゼロにします。1級終活ガイドとFPの知識を活かし、あなたらしい最期と、これからの人生を輝かせるための一歩を後押しします。【資格:終活ガイド資格1級、3級ファイナンシャル・プランニング技能士】

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